ファームサルートからのお知らせ

ファームサルートからのお知らせ

現在、私の牧場では乳牛の餌に自家生産の米を飼料として1日1頭に約2kgを与えている。子供の頃(昭和10年~20年)食料難を経験し、母や祖母から三体の神が宿る米への感謝の気持ちと大切さと「もったいない」を教えられた。乳牛に米を給与しながら「もったいない」と何時も思っている。

十数年前を思い出した。畜産会議の後、食事会が開かれ同業のT君と同席した。雑談をしながら御飯を食べていた時、T君が御飯を床に落としてしまった。雑談を続けながらT君は自然体のまま箸で拾い上げて食べていた。私も同じ事をしていたと思う。私とT君は昭和9年生れの同年である。私達は「もったいない」は体に滲み込んでいる。

米作りをして乳牛に米を給与しながら最近の気候変動や自然災害、国際社会でも何が起こるか分からない。それらはすべて食料危機に直結する。そんな時に飼料米を主食米に転換出来る、そんな事を思いながら乳牛に米を給与している。「もったいない」と思う気持ちも少しやわらぐ。